ご挨拶

 

 このたび、第24回日本看護医療学会学術集会を、2022年9月25日に開催させていただくことになりました。

本学がある大府市は、認知症に対する不安を解消し、誰もが安心して暮らすことのできるまちの実現に向けて、「大府市認知症に対する不安のないまちづくり推進条例」を平成29年12月に制定し、認知症予防への取組や認知症サポーター養成を積極的に進めています。本学は、大府市と包括協定を締結しており、また「あいち認知症 パートナー大学」にも認定され、学生ボランティアサークルが、大府市内の「認知症カフェ」に参加するなど、大府市と連携・協力を強化しています。今後も引き続きより多くの看護学部の学生が大府市内を中心とした活動に参加できるよう計画していきたいと考えております。

 一方、認知症患者さんの数は年々増加しており、今後も増え続けることが予測できます。認知症患者さんの場合、記憶力や判断力が低下し意思疎通が難しい状況になりがちです。医療における適切なインフォームド・コンセント、自己決定権の尊重、情報開示など、患者の人権を重視した医療が問われるようになって久しくなりますが、医療現場では今もなお医療との関連で発生する社会的問題や医療者の業務責任、医療における倫理的、道義的問題など充分な人権への配慮がなされているとは言いがたいのではないでしょうか。現在認知症患者の倫理的問題や課題解決に向けた研究が多くの研究者によってなされています。本学は、学士課程から大学院博士後期課程までの全課程を有しており、多くの研究者を輩出しております。研究成果を現場に生かすことは研究者の願いです。

 本学術集会では、「ともに考える看護倫理 ~研究成果を認知症ケアにつなげる~」をメインテーマに設定し、臨床現場が抱えている認知症ケアの困難や課題を看護倫理から可視化し、研究成果を現場につなげる機会になればと思います。多数の方々のご参加をお待ちしております。

 

                             第24回日本看護医療学会学術集会長 

                              伊藤千晴(人間環境大学看護学部 看護学研究科)